第42回 修養講義


昨日、7月24日(日)に修養講義を実施しました。今回も多くの塾生が参加してくれました。

今回の講義内容は、「鎌倉時代」の解説をしました。

鎌倉時代の解説を試みようと思ったきっかけは、大河ドラマの「鎌倉殿の13人」です。私は大河ドラマが好きで、毎週見るようにしています。そんな中、改めて鎌倉幕府への興味が深まり塾生たちに講義するに至りました。

鎌倉幕府初期は、源頼朝から頼家、そして実朝。特に頼朝亡き後は、御家人たちの血みどろの権力争いの果てに、北条氏が勝利します。このような状況を頼朝はあの世でどう見ていたのでしょうか。歴史にたらればはありませんが、義経や範頼が生きていたらと思うと悔やまれます。関白になった後の豊臣秀吉にも重なるところがあります。

塾生たちのアンケートを紹介したいと思います。

「後鳥羽上皇の挙兵、世界一のモンゴル軍の襲来、幕末の動乱も多くて面白い。権力闘争はいつの時代でもあるんだな。」鎌倉幕府は141年という室町幕府や江戸幕府よりも短い期間でしたが、朝廷VS幕府や元寇など、非常に内容が濃い時代です。

「相関図が複雑で、関係もどんどん変わり、現代とは感覚が違うなと思った。あと自分が生んだ子を他の人に預けることや自分の親戚を殺すなんて考えられない。」確かに相関図は複雑です。乳母の制度は、今の時代では馴染のないことです。親戚や親兄弟での殺し合いは、辛いものがあります。

「鎌倉幕府設立で活躍した源氏の時代が短いことに驚いた。」実朝が暗殺されたのは1219年、頼朝が征夷大将軍になった1192年から考えると、源氏が鎌倉幕府を治めた時間は27年という短いものでした。

さて、後半は鎌倉時代つながりで武蔵坊弁慶を取り上げました。その中でも、日本の歌舞伎で有名な「弁慶の勧進帳」の物語を話しました。最近は中学校の音楽の授業で、昔の歌舞伎の音楽として弁慶の勧進帳を習うようです。話を知っている塾生が多く、驚きました。

弁慶の勧進帳が江戸時代から歌舞伎として庶民に親しまれてきたということは、日本人の優しさが感じられます。また、自らの責任で自らが正しい行いをするのだという気持ちが受け継がれているということだと感じています。

さて、明日からも夏期講習は続きます。塾生たちには、自らの責任で自らが正しい行いをすることの大切さを伝えたつもりです。自らの考えで毎日の学習に励んでもらたいです。